doda人事ジャーナルが20〜30代の転職希望者319名に行った調査によると、求人サイトで最も確認されている項目は給与(72.4%)と仕事内容の詳細(69.9%)です。
一方、実際に応募するかどうかの最終的な決め手になるのは仕事内容の詳細(34.5%)が最多で、給与(21.9%)を上回っています。
同じ条件で求人票を出しているつもりでも、給与欄・仕事内容欄の書き方一つで応募率が変わるのが実情です。
実際に、求人票の書き方を見直したことで応募が増えた電気工事会社もあります。
本記事では、電気工事士の求人票で給与・仕事内容欄を書くときに気をつけたいポイントを解説します。
この記事でわかること
- 求人票の書き方一つで応募率が変わる理由
- 求人票に法律上明示すべき労働条件
- 給与欄・仕事内容欄の書き方で気をつけたいポイント
- 書き方を工夫しても応募が変わらないときに考えられること
求人票の書き方一つで応募率は変わる

前述のdodaの調査が示すのは、給与欄は目を引くが、最終的な応募の決め手は仕事内容の具体性であるということです。
給与の金額だけを見て応募するかどうかを決める求職者は多くありません。
同じ給与水準の求人票が並んでいるとき、仕事内容がどれだけ具体的にイメージできるかで、応募するかどうかの判断が分かれます。
逆にいえば、給与欄の書き方を整えるだけでなく、仕事内容欄の具体性を高めることが、応募率を左右する分かれ目です。
求人票の条件そのものを変えなくても、書き方を工夫するだけで印象は大きく変わります。
ここからは、給与欄・仕事内容欄それぞれで気をつけたいポイントを見ていきます。
求人票にも法律上明示すべき労働条件がある

求人票は自由に書ける文書ではなく、職業安定法により正確な表示が義務付けられている文書です。
2024年4月の職業安定法施行規則改正により、求人票には従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準の3項目を明示することが必要になりました。
また、月給に固定残業代を含める場合は、固定残業代を除いた基本給の額、固定残業代に充当する時間数とその金額、固定残業代を超える時間外労働分は別途支払う旨を明示することが、厚生労働省の指針で求められています。
これらの項目が抜けている求人票は、ハローワークでの受理や求人媒体への掲載で指摘を受けることがあるだけでなく、求職者側にも「情報が不十分な会社」という印象を与えかねません。
書き方を工夫する前提として、まずはこれらの明示事項が満たされているかを確認しておくことが大切です。
給与の書き方で気をつけたいポイント

給与欄は最も見られている項目だからこそ、書き方一つで悪印象につながることもある点に注意が必要です。
幅表記だけで終わらせない
「月給20万円〜35万円」のような幅表記だけでは、求職者は下限の金額を基準に見てしまいがちです。
どのような条件で上限に近づくのか、経験年数や資格の有無による目安を添えておくと、金額の根拠が伝わりやすくなります。
固定残業代の内訳を明示する
前述のとおり、固定残業代を含める場合は、基本給と固定残業代を分けて記載し、時間数と金額もセットで明示する必要があります。
この内訳が書かれていない求人票は、実際の基本給が想定より低い印象を与え、応募をためらわせる原因になります。
昇給・賞与の仕組みを書く
「昇給あり」「賞与あり」とだけ書くのではなく、どのくらいの頻度で、どういった基準で昇給するのかを添えると、長く働いたときの見通しを示すことができます。
直近の実績があれば、具体的な金額の目安を書くと説得力が増します。
手当の種類と金額を書く
資格手当・役職手当・皆勤手当など、電気工事士の求人では手当の種類が多くなりがちです。
手当を含めた金額なのか、基本給だけの金額なのかが分かるように、手当の名称と金額、支給条件までセットで書いておくと親切です。
仕事内容の書き方で気をつけたいポイント

前述のdodaの調査で最終的な応募の決め手として最も多かったのが、仕事内容の具体性です。
「電気工事全般」で終わらせず具体的に書く
「電気工事全般」という一言だけでは、求職者は自分が実際にどんな作業をするのかイメージできません。
新築工事・改修工事・保守点検のうちどれが中心なのか、扱う設備の規模感はどの程度かを具体的に書くことで、仕事内容がイメージしやすくなります。
1日の流れを書く
出社から退社までの大まかな流れを書いておくと、求職者は働くイメージを具体的に描きやすくなります。
現場への移動時間や休憩のタイミングなど、日常の働き方が伝わる情報は、仕事内容欄の具体性を高める材料になります。
未経験者向けの情報を添える
未経験者を歓迎する場合は、資格取得支援の有無や教育体制、入社後にどのような業務から任されるのかを書いておくと、未経験者にとっての不安が減ります。
経験者向けの求人票と同じ書き方をしていると、未経験者は応募をためらいやすくなります。
求人票の情報の具体性が応募の決め手になる

前述のdodaの調査結果を踏まえると、給与だけを整えても、仕事内容の具体性が伴わなければ応募にはつながりにくいといえます。
| 項目 | 情報が薄い書き方 | 情報が具体的な書き方 |
| 給与 | 月給の幅のみ記載 | 根拠となる条件・昇給の仕組みまで記載 |
| 仕事内容 | 「電気工事全般」など一言のみ | 担当する工事の種類・1日の流れまで記載 |
| 未経験者向け情報 | 「未経験歓迎」とだけ記載 | 教育体制・入社後に任される業務まで記載 |
情報が薄い求人票は、求職者にとって判断材料が少なく、他社との比較で不利になりやすい傾向があります。
給与欄だけを整えて満足せず、仕事内容欄の具体性まで含めて見直すことが、応募率を左右するポイントです。
書き方を工夫しても応募が変わらないときに考えられること

求人票の書き方を工夫しても応募が変わらない場合、書き方以外の要因が影響していることも考えられます。
給与水準そのものが近隣の同業他社と比べて低い場合や、掲載している求人媒体の閲覧者数が少ない、電気工事士の求職者があまり利用しない媒体を選んでいる場合は、書き方の工夫だけでは改善しきれないことがあります。
何を変えても応募数に変化が見られないときは、求人票の中身だけでなく、掲載媒体や給与水準そのものの見直しも検討したいところです。
給与・仕事内容の書き方から見直すなら「自前採用」

給与・仕事内容の書き方は今回紹介した内容を参考に見直せます。
書き方を工夫しても効果が出ない、社内のナレッジだけでは限界を感じるという場合には、外部の力を借りて仕組みごと作り直すという選択肢もあります。
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